

株式会社 Authlete(オースリート、本社:東京都千代田区、代表取締役:川﨑貴彦、以下Authlete)は、株式会社コンテンツデータマーケティング(本社:東京都文京区、代表取締役:栗田宏俊、以下 CDM)さまに、弊社が提供する OAuth・OpenID Connect (OIDC) 実装サービス「Authlete」をご採用いただきましたので、お知らせいたします。
株式会社講談社、TOPPAN株式会社、株式会社CARTA COMMUNICATIONS の合弁会社として2020年に設立された CDM は、SaaS 型の統合 ID 管理システム/CIAM (Customer Identity and Access Management) ソリューション「Uniikey(ユニーキー)」を開発、提供しています。CDMは、この ID 基盤プラットフォームの内製化による刷新にあたり、OAuth/OIDC の実装として Authlete を導入。運用コストの低減と柔軟性の向上を実現しました。
Uniikey は、複数サービス(マルチテナント)に対応した CIAM ソリューションです。サービス事業者は Uniikey を用いて「統合 ID 基盤」を構築することにより、マルチテナントにおける会員情報の一元管理やSSO(シングル・サインオン)を実現することができます。さらに、コンテンツ収益化やマーケティング支援などの「ID を利用したビジネスづくり」に役立つ高度な機能を利用できるようになります。Uniikeyは、ネット通販やアプリ、自社メディアなどの複数のサービスを数百万規模のユーザーに提供する企業に導入されています。
2020年の初期リリース以来、Uniikey は外部ベンダーの顧客データ管理基盤を採用・運用していました。しかしUniikey の事業拡大に伴い、外部ベンダーの基盤による制約が大きな課題となっていました。具体的には、ランニングコスト、性能要件への対応、カスタマイズ性です。とくにカスタマイズ性の面では、顧客企業が会員属性を追加するたびにコードの修正が必要になるなど、ユーザーのニーズに柔軟に応えるための開発の自由度が十分ではありませんでした。
そこでCDM は、コストコントロールとスケーラビリティを高めるとともに、プラットフォームの柔軟性を向上させて顧客の個別のニーズに素早くに応えられるよう、内製化による Uniikey の再構築を決定。CDM 自身はアプリケーション本体の設計・開発に集中する一方、認証・認可機能の実装には、Authlete、Keycloak、Amazon Cognito のいずれかを導入する方針としました。
検討の結果、Keycloak は管理と運用負担への懸念が大きく、また Amazon Cognito は処理数制限(クオータ)に課題があることがわかりました。最終的に CDM は、機能面の要件を満たし、SaaS 型で OAuth/OIDC の実装と運用を完全に移譲でき、さらに将来の事業拡大にも対応できる Authlete を採用しました。

Authlete を導入して内製化した「新 Uniikey」は、2024年12月に稼働を始めました。現在では、東京メトロポリタンテレビジョン株式会社の「視聴者向け会員サービス基盤」や、一般社団法人 天王洲・キャナルサイド活性化協会が実施するプロジェクト「天王洲地域 CRM 構築事業」などに採用されています。また、以前から Uniikey を利用していた株式会社講談社では、Uniikey のリニューアル後、自社グループの多様なコンテンツを横断する「講談社 ID」を新たにローンチし、全社共通のマーケティング基盤を強化しました。
CDM は、Authlete の活用を通じて、以下の効果を実現しました。
「Authlete 導入前の Uniikey では外部ベンダー基盤の機能の範囲内でしかカスタマイズが行えず、顧客のニーズに応えることが難しい状況でした。また OAuth フローは自社で実装する必要がありましたが、Authlete の幅広い API と高い標準準拠性により、それらも完全に Authlete に移管できました。OAuth/OIDC 仕様の実装を Authlete に任せられるため、安心感があります。また、メンテナンスコストの低減も実現でき、大変助かっています。今後も、会員情報を認証基盤として提供できる仕組みを安定的かつ継続的に提供していきたいと思います。」
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